マージャンに関するデータ分析。ゲームの進化とは対照的に、リアルにおいては各プロ団体ですら未だ黎明期のまま。しかも数字データを読み解く術などほとんど知られていない。
2015年9月26日。雀聖アワートークイベント。11時半の開場にもかかわらず、11時には開演を待つ列が出来始める。
今回のテーマは《データで読み解く勝利の法則》。出演プロは、麻将連合μの井出洋介プロと小林剛プロ。元祖東大式とスーパーデジタル。ふたりの通り名からも、データ分析に強いことは想像に難くない。
オープニングトークは、ふたりが解説を担当した《麻雀最強戦エキシビジョンマッチ 日本トップ経営者頂上決戦》の解説裏話から始まった。スクリーンに、時価総額1兆円を誇るトップ経営者達の対局映像が流れる。マージャン愛好家は多いが、公言する人はまだまだ少ない。1990年代から賭けないマージャンを推奨してきた井出プロの功績を振り返ると、感慨深いものがある。
メイントークは、データで読み解く勝利の法則。このテーマに沿って、剛プロは天鳳名人戦の数字分析と対局映像ナマ解説。井出プロはリアルマージャンにおける勝率算出法と日刊スポーツ杯争奪スリアロトーナメント2014のナマ解説。随時メモを取る男性。常に頷く女性。徐々に会場が熱気を帯びてくる。
続いてふたりのプロと1局対局。剛プロは趣味と公言する牌掃(マージャン牌を清掃すること)まで披露。井出プロは普段やらない4副露を披露。
後半戦。オリジナルTシャツを着て再登場したふたり。ステージに上がった井出プロは、即興で《酒と泪と男と女》を剛プロの打ち筋に歌詞を変えて熱唱。会場の熱気がまた上がる。その勢いのままマージャン人生相談。《四神降臨》等、対局DVDが当たるじゃんけん大会へ。開演から3時間半。イベントは盛況にて終了した。
マージャンの対局観戦をプロ野球観戦に置きかえた場合。試合観戦の楽しみ方のひとつに、各選手や各球団の数字データ分析がある。それらを考慮しながらの野球観戦は、楽しみ方の厚みが歴然と増す。
「プロのリアル対局データを分析できる環境が整ってほしい」
来場者アンケートに書かれた文言が、実現する日を願う。
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